パンズ・ラビリンス
恵比寿ガーデンシネマでパンズ・ラビリンス。
かわいらしいファンタジー映画と思って見に行くと痛い目に合う映画。カエルはぶよぶよのゲロゲロだし、妖精は首がぐちょっーんだし、容赦ない弾丸や拷問や縫合に気分が悪くなるかもしれない。ファンタジーとはおぞましく、不愉快で、残酷なものでもある・・とう前提がない人が見るとショックかもしれない。そんな残酷さの中で、現実/妄想、親/モンスター、不幸/幸福・・・様々な対になる関係が、映し鏡のように互いを無限に増殖させていって、まさに迷宮のようになっていくイメージが素晴らしい。
監督が大好きだというジブリのアニメとの類似点をあげると、少女の異世界漂流譚としては「千と千尋」だし、酷薄な現実と少女(少年)という意味では「火垂るの墓」だ。ピーター・ジャクソンの「乙女の祈り」もちょっと入っている。
ファンタジーとは、現実の一つの「語り方」である。この映画は人々の人生を「語り方」で救済しようとする無謀な試みであり、その無謀さゆえに僕はこの映画のラストシーンで泣くことが出来る。なんとまあ優しい物語であろうか。
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