最後から二番目の真実
フィリップ・K・ディック「最後から二番目の真実」読了。毎年1冊くらいのペースでサンリSF文庫の絶版本が創元から出ているのだが、これは新訳での出版。
「終わりなく続くまやかしの核戦争」がこの小説の舞台。地下塔に住む人々と、地上に住む特権階級。地下の人々の主な仕事は「要員」とい呼ばれるロボット召使いの製造で、地上の人々はその「要員」に囲まれて、まやかしの戦争ニュースを日々作るのが特権階級の仕事だというのだから、実に奇妙な経済で成り立っている世界だということになる。(農業とかは誰がやってるんだろう?)
護民官はシュミラクラだったり、世界中の人々を騙す偽の戦争記録映画とか、時間移動する男とか、テレビ型殺人マシーンとか、世界中に散らばる地下世界とか、ロボットとか・・・ディック的アイテムが総登場して楽しいし、映画にしてみたら面白そうな設定ばかりである。(すでにマトリックスにやられているかもしれないけど・・)
久しぶりのディックの小説は、やっぱりディックだなあとしか言えない。奇妙でかわいらしく、不安に満ちた世界だけど誰も絶望していない。
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