ジャーマン+雨
ユーロスペースでジャーマン+雨。
トラウマや悲劇という、「ドラマ」を作る為に必要な要素(創作のモチベーションとなるもの、と一般的には信じられているもの)が、破壊的なたて笛の音や、あらゆる共感を拒むかのような「うた」によって、ボコボコにされていく。そして何よりよし子という存在自体も、ボコボコにしてるんだかされてるんだかわからないままに生きていく。
そして、不思議な脇役たち。キム・ギドクの「サマリア」でもそう思ったのだが、主人公以外の登場人物のうち何人かは、本当は存在しないんじゃないか?と思ったりした。マキも、こどもたちも、ダンゴムシも、全てが彼女の想像上の人物なんじゃないかとすら思う。じゃあ対峙すべき「世界」なんてそもそもどこにあんの?という気さえしてしまった。自分が混乱の中にいれば、世界も混乱したままだんだ・・ということか。あと、よし子もマキも、子供らもダラーっとしてるシーンのサイケデリックというか、ひたすら停滞してる感じとか、ドッジボールとか、突如暴発するうたとか、色んなシーンが素晴らしかった。
ちなみに、なんか懐かしい感じのする風景だなと思っていたら、ロケ地は滋賀県でした。あの閉塞感が風景になってる感じは、なかなか出せる味じゃない。(と出身者は思う)
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