焦燥★70年代★深作欣二「狼と豚と人間」
もう1週間前か。シネマヴェーラ渋谷で「狼と豚と人間」。これはある意味「仁義なき戦い」よりも衝撃的な作品だった。
三國連太郎、高倉健、北大路欣也が貧民窟に育った3兄弟。(余談だが、最近3兄弟モチーフのすべてがカラマーゾフの兄弟に思えてならない)若きの日の北大路欣也にびっくりしたが、更にびっくりしたのがその友達役の石橋蓮司。このいたいけな少年が後に立派なアブノーマル俳優に成長するとは。
「生き残りたきゃ他人を蹴落としてでも這い上がれ」という蜘蛛の糸的世界観と、あくまで「人間」であろうとする無垢な情熱が、現金強奪や拷問や悲鳴や銃声で猛烈に増幅される。その背景に、まるで書き割りのように置かれた貧民窟の住人たちの姿が印象的。うつろに立ちすくみ、貧しさから抜け出そうとする3兄弟の焦燥感もなく、ただ力なく石を投げつけるのみ。
そして多分、「レザボア・ドッグス」のご先祖様の一つですね。すごい。
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