ブレス
連休明けの水曜日。池袋シネマ・ロサ。女性は1000円の日。妻と二人でキム・ギドクのブレス。
去年「絶対の愛」を見に行った時にもギドク友の会のお二人と出くわしたが、まさか今回も偶然出会うとは。キム・ギドク監督申し訳ない。ただ、我々がいくらブログとかに書いても、お客さんが増える気配がありません。次回作はさすがにオダギリジョー主演だから見に来る人が増えるかもしれませんが、それはそれで心配になってしまいます。
映画について。
今回はちょっと消化不良というか、重度のギドク中毒者としては物足りなかった。ただし、あくまで中毒者の意見なので参考になさらずに。キム・ギドクを未だ未体験の方には充分に衝撃的だと思うし、そこらのくだらない映画を見るよりは得難い体験が出来るのは確かである。
死刑囚が4人部屋なんて・・・というのは、実は残りの3人は存在しないのだという解釈。(私信:俺もそう思いました)ただその分裂が結局何のドラマも起こさない。モニタを眺める看守(キム・ギドク)も、何も起こさない。何の仕事をしているのかわからない夫も、やっぱり何もしない。。ということで、結局のところ、驚愕のミュージカルシーン以降に何も起きないのが致命的に物語から深みを奪ってしまったような気がする。
春夏秋冬、死へと向かう時間。その時間を強引に早送りする女。生命のループを描くなら、彼女は監獄での行為で妊娠して、新たな生命(ブレス)を生み出す・・でもいいし、看守が隠し撮りしたビデオをYouTubeとかで世界にバラまく(ブレスのコピーと拡散)とかでもいい。とにかく「死」に対してもっと何らかのアクションを起こさなければ、死刑囚という「死へと向かう我々全て」の比喩になる存在を出した意味がわからない。
というわけで、キム・ギドク作品でこんなに不満を感じたのも初めてなのだが、やっぱりこんなヘンな映画を作る人はなかなかいないと思うので、これからもギドク映画を見たいと思うし、日本公開がなくなっちゃうような事態になったらそれは大きな損失だと思うので、皆さん見に行って下さい。
うーん、こういうレビューで見に行きたいという人が増えるのか不安ですが、こんな感じでしか書けないのです。以上。
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