cinema: 2007年11月アーカイブ
日曜日。シネカノン有楽町二丁目でアフター・ウェディング。
なんとも不思議な手触りの映画。美しいが、いろいろと企みが隠されている感じ。
インドでストリート・チルドレンの為の孤児院を運営するヤコブは資金難で孤児院閉鎖の危機にされされている。そこへ母国デンマークの大企業から出資のオファーが突然届く。契約の為に帰国した彼は、なんとその出資者の妻がかつての恋人であることを知り・・・という出だし。一体どうゆう映画なんだろうと思っていたら、なんとも劇的な展開となったのである。(続きはネタバレあり)
金曜日。新宿バルト9で「ブレードランナー ファイナル・カット」。11/17から2週間の限定上映。
基本的にはデッカードのナレーションがなく、ラストシーンが違っているディレクターズカット版のままであるが、ハイレゾ時代に合わせた修正が無数に入っているとのこと。ファイナル・カットを観た!!に書かれている内容もご参考に。Amazonのレビューによれば、冒頭の目のシーンも微妙に取り直されているとのことで、もうマニアじゃないとわからないような箇所ばっかり。何度も見た映画でしょ?と言われても、でもいいの。ブレードランナーだから。正直に言えば、そんな細かな修正箇所などはどうでもいい。ただ、この映画を何度でも体験出来ればいいのだ。
強力わかもと。「二つで十分ですよ」。レイチェルの涙。写真の拡大とストップ。蛇ダンサー。プリスのとんぼ返り。そして「俺はお前たち人間が想像も出来ないようなものを見てきた・・・」。空に放たれる鳩。どのシーンも全てが名シーンなのだ。
もともと25周年ということでDVD(Blue Ray/HD DVDも)の為に作られたこのファイナル・カットだけど、超高画質、高音質で劇場で見ることが出来たのは本当に嬉しい。最初から最後まで食い入るように見た。多分また何年か後に、「新・ファイナル・カット」などと銘打って、エンドロールの「Do Androids Dream of Electric Sheep」が「Do Androids Dream of Electric Sheep?」と正しく?付きになっただけのバージョンが公開されたとしても見に行くだろう。そういう映画である。
久しぶりに映画館。シネマライズでクワイエットルームにようこそ。
なんか評判がいいので見に行ったのだが、その評判がいったい誰のブログ?だったのかを思い出せない。。
映画はよかった。内田有紀は手足が長くて、顔も美人なんだけどちょっと野暮ったくて、まさに女優という存在感があっていい。他にも蒼井優、大竹しのぶというモンスター級の女優共演で、閉鎖病棟の狂気/そしてそれと同居する正気が見事にスクリーンから迫ってくる。狂気をはらんだ人を演じることは簡単かもしれないが、「自分は正気だと思っている狂気」を普通に演じるのはなかなか難しい。
人間はどこまでいってもその環境に慣れる。現実を受け入れる。その過程がとっても自然で良かった。主人公の人生と、14日間の閉鎖病棟の生活が、うまくオーバーラップしていく。ここでは「夢を追いかけよう」とか「愛をつかもう」とか「病気を直そう」とか叫ぶ人は誰もいない。クワイエットルームの静寂が、皆をクールダウンさせて一言だけつぶやくのだ。「現実を受け入れなさい」と。
そしてだからこそ、ラストシーンにはわざとらしい開放感も涙もなく、ただただ息をするだけで、ちょっと笑うだけで、それで癒されるような気持ちになるのである。(贅沢な現代人というのはこれくらい面倒な手続きをしないと癒されないのだ、たぶん)
先週の土曜日にDVDで見た映画。夫婦でガンダム鑑賞シリーズもそろそろ終わり。この映画は高校の頃見て以来2回目の鑑賞。主題歌はTMネットワーク。まずそれがすげー。
映画の感想は、真面目に書きはじめると一晩かかってしまいそうだから手短に。
とりあえず作られてから20年近い今見ると、当時よりもグッと面白い。なぜだろうか?
どうしてこんな物語を作ったのか、監督の気持ちが痛いほどよく分かる。これはガンダムを終わらせる為の物語だ。だからこそ二人の生死を明らかにしないラストが悲しいほど中途半端に思える。(当時はそれが一番不満だった。今見ると明らかに死んだのだろうと思えるのだけど。)
スウィートウォーターの電車内で英雄として祝福されるシャアのシーンがとてもいい。ガンダムのベースが「世界を変える」系(=学生運動系)の物語であることがよくわかるし、同時に理念と現実の狭間で苦悩する古典的な形式を持っていることもよく分かる。リーダーとはその齟齬を全面的に引き受けざるを得ない悲しい存在だということも。シャアの情けなさは30代の男には涙なしで見られない。
いやー、ガンダム関連を連続してエントリってのもどうかと思うが、仕方ないのです。すんません。


