2005年12月アーカイブ

2005-2006

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12月31日。(おそらくは)今年最後のエントリ。

最近読んで、なんとなく自分がもやもやと思っていることが文章にされていると感じた日記。

追想特急〜lostbound express - 奥山貴宏〜世界に触れるということ

このなかで触れられている奥山貴宏という人の日記を、僕はしばらく読んでいた。ガンに冒された同年代の日記。綴られる彼の日常。こんな映画を見た/こんな本を読んだ/こんなものを食べた/病院に行った。ただある日を境に、全く読むのをやめてしまった。怖かったのだ。ある日突然「その日」がやってくることを。「その日」がやってくれば、この日記は更新されなくなる。極めて当たり前のその現実から逃げ出したいような気持ちになって、読むことが出来なくなった。(なんということだ、当の本人はそれから逃げることが出来ないというのに)

そして、その日はやってきていた。僕はつい先日まで、彼が4月に亡くなったことを知らなかった。

なぜ人はものを書くのか?音楽をつくるでもいい/絵を描くでもいい/子供をつくるでもいい/家をつくるでもいい、何かしら僕らは、世界にその痕跡を残したいと願うように、日々を過ごしている。音楽やサッカーが美しいのは、その美しさ自体が世界を説明する一つの手段だからだ。それ以外にも多くの「説明」がこの世にはあって、人が作り上げたそれを、いちいちひっくり返して些細に調べて、吟味している暇なんてない。それこそ一生それだけで終わってしまう。だから人は、自分にぴったりの「説明」を自分で作るしかない。それは果てしない作業だけれど、とても「楽しい」ことなんじゃないかと思うのだ。どうして「楽しい」のかは謎だけれど、きっと僕はその作業を一生やり続けるだろう。

今は夕方で、今年最後の太陽が沈もうとしている。
今日はこれから三十路男ばかりで飲む。明日、実家に帰る。

それではみなさん、よいお年を。

12月29日。渋谷O-Nest。会場に入るとルー・リードの「ベルリン」がかかっていた。19:30開演。23:00頃に終演。実に3時間半にわたるライブだった。

あまりにたくさん演奏されたので、全ての曲名は覚えていない。だけど素晴らしいライブだったことははっきりと覚えている。しばらく忘れることはないだろう。

第1部:ドラム久下惠生とデュオ
第2部:ギター1本ソロ
第3部:「東京の恋人」オールスターバンドで演奏。久下惠生、上田ケンジ、曽我部恵一、Dr.kyOn、宇波拓、向島ゆり子、川本真琴、&シャッター音:佐内正史
アンコール:ソロ、ゲストバンドで演奏、再び久下さんとデュオ&ソロ
そして全編のLive PA: 内田直之

「東京で何してんねん」で始まって、最後は「海を知らない小鳥」で終わった。途中に何度か泣いた。そんなにいいライブはそうあるもんじゃない。僕も東京にやってきて15年くらい。豊田道倫/パラダイスガラージの音楽に出会って8年くらい。初めて聴いた時の衝撃はすごかった。今でも本当に一番よく聴く音楽かもしれない。だからこうやって、集大成的なライブを見ることが出来て嬉しかった。

ゲストミュージシャンも素晴らしかった。PAも素晴らしかった。時々エフェクトが唸りを上げ、DUBな空間になるのがひたすら心地よかった。ステージではカンパニー松尾がずっとカメラをまわしていた。またどこかで映像集として発表されるといいと思った。(ライブの後、第2部と第3部の合間に少しだけ上映された「UNDERCOVER JAPAN」のDVDを買って帰った。)

ただただ美しい曲「グッバイ・メロディー」で「人間はよかったね/とてもよかったよ」と歌われるとき、「仕事」で「水上バスが好きよ/東京も大好きよ」と歌われる時、「Forever Love」で「たったそれだけのことで/きっと僕は生きていける」と歌われる時、「新宿」で「この街に吹く風が/ずっと好きだった」と歌われる時、僕は何を思って涙するのか?

何かを大きく肯定されるような感覚。それは色んなことをしっかりと受け止めた人だけが持つことの出来る背筋が伸びるような感覚だ。僕はまだそんな気持ちになっていないけど、いつかそうなりたいと思うし、その為に今日も明日もうなぎやうどんを食べて生きていこう、と思うのだろう。それは多分、一人ではなく、家族や恋人や友達とともに生きていくのだ。歌を聴いて気づかされるようなことじゃないかもしれない。だけど僕はこの歌を聴くことでそんな気持ちになれる。

会場を出る。渋谷の街は騒がしく、「これからどこに行くの/僕もわからない」というフレーズが、ぼんやりとした不安ではなく希望の歌のように頭を巡る。中野で中華を食って帰った。

■東京の恋人
東京の恋人

豊田道倫 映像集II

SING A SONG

実況の夜~スタジオライブ in ラジオたんぱ

アプローチ

人体実験

BEST かっこいいということはなんてかっこいいんだろう?(CD+DVD)

愛情

ROCK DREAM

実験の夜、発見の朝

sweet 26

豊田道倫

bed room popsinger

奇跡の夜遊び

ROCK’N’ROLL1500

「オシムの言葉」読了。教師とはこういう人物のことだ。ただ、このような人物になることはとても大変だ。ほとんどの人はこんな教師に出会いたいと思っている。導かれたいと思っている。だけど大事なことはオシムも言っている通り、自分の頭で考えることなのだ。そして簡単に満足しないこと。この二つがとても難しい。
オシムの言葉 フィールドの向こうに人生が見える

同じ作者のこちらの本も読了。「終わらぬ「民族浄化」セルビア・モンテネグロ」。「オシムの言葉」と同じく、運動量勝負。現場勝負のルポ。テクニックはないけれど、これがこの作者の持ち味なのでしょう。悪い意味で言うんではなく、評論めいたことが書けない一冊。最終章にあるペーター・ハントケとの対話がよかった。
終わらぬ「民族浄化」セルビア・モンテネグロ

クリスマスに見た映画。BOB DYLAN "NO DIRECTION HOME"

210分(途中休憩アリ)のこの映像で明らかになるのは、ディランの圧倒的な「わからなさ」だけだ。周囲は彼のことがわからない。彼は自分の歌の意味がわからない。彼の歌を神の啓示のように僕らはただ受け止めるが、誰の解釈が正しいのか分からない。狂ったように彼の歌をカバーする多くのミュージシャンも同じだ。

第一部は「風に吹かれて」に代表される、プロテストソングのディラン。天才的なそのソングライティングと本能的な知性。そして第二部。ロックへの転向。フォークファンに”裏切り者”と誹られ、仲間や恋人に「商業主義に走った」「どこまで堕落すれば気が済むのか」と呆れられていく。完全にラリラリのツアー。ただ若きラリパッパの預言者に、誰もが魅了されている。バンドが集まり、スタジオで出された音には完全に魔法がかかっている。

ブートレッグシリーズにも収録されている有名な客席とのやりとり。
客からの「ユダ!」の声にI don't believe you.... You're A Liar...とうめきながら、カウントが刻まれる。そして雷に打たれたように、Like A Rolling Stoneのイントロが始まる。凄過ぎる。

追記:渋谷のシアターNで見たんだけど、ライブシーンがとても多いから、迫力のある音で聴けるであろう吉祥寺バウスシアターで見てみたかったな。

ノー・ディレクション・ホーム:ザ・サウンドトラック

金曜日。市ヶ谷で東すか忘年会。うーむ記憶があんまりない。最近こんなのばっかり。明らかに素面の数名の方にはご迷惑をおかけしておりますが、いくらしっかりしようと思ってももうダメなのよね。

土曜日。横浜へ。これまたへべれけになり、最後は駅でちょっと嘔吐的な行為に至る。うーん。クリスマスイブだっりする訳ですが、それの何倍も大事なことにとりかかっておるので、それどころではないのです。渋谷の東横線の改札あたりで、ピーズの「クリスマス」とディランの「廃墟の町」がiPodのシャッフルで流れた。素晴らしいDJだ。

日曜日。朝から渋谷で映画を見て、家帰ってから昼寝して、M1グランプリ見て笑ってるうちに三連休も終わり。「そこはまず普通シャケやろ」というフレーズが耳から離れない。

史上最高に仕事してないかもしれない12月。驚くほど事件もなく淡々と日々の仕事をしている気がするが、当然のことながら忙しくて大変な人もいるのでなるべくこっそりと。飲み過ぎてばかりもいられないから、なるべく体にいいことをしようと思い、今日はこの成功者のマネで半身浴なんぞをやってみた。すげー汗でた。うーむこれなら出来る。

働かざるもの食うべからず
怠け者は罪 勝ち残りたきゃ働きな そりゃオレだって
一日中ボケーッ と

VIBRASTONE "一日中ボケーッ"

ゆらめき IN THE AIR


酔ってる。

色んな言葉を残しておきたいという計画や、色んな思いをメモしておきたいような計画は全部消えてしまった。

金曜日。忘年会第2弾。新橋。割と楽しく飲んだが、帰りの中央線が激混み。この日はビールのみ。
土曜日。忘年会第3弾。中目黒。豚、その他おいしい料理。ビールと焼酎。
日曜日。某所でもちつき。初参加。かなり楽しかった。

子供の頃の我が家では自動もちつき機で3回くらいやるだけだったので、ひたすら丸めてた記憶がある。しかし昨日はちゃんと臼と杵でやるのである。ハンパじゃない量を大人数でやるのである。もちろん僕は虚弱系としての矜持にかけて、杵なんか持つとふらつくのである。でも楽しい。人がやるのを見てても楽しい。焚き火なんかと同じで、人間は無心になんかをやるのが大好きなんだな。

まだ売ってるのね、もちつき機って。
TOSHIBA もちっ子生地職人 もちつき機 ピュアホワイト PFC-20FK(WT)

寒い。iTunesで自分のライブラリを「冬」という漢字で検索したら、ヒットした4曲が全てエレファントカシマシだったことに軽い衝撃を受けて、試しに「夏」で検索したら27曲もヒットした。へえ。

水曜日。忘年会第一弾。淡々と飲む。
木曜日。テレビでリバプールとサプリサの試合を見たが、途中でつまらなくなってしまった。

ル・グウィンの「ゲド戦記」をなんとジブリが映画にするという。あらゆる映画化のオファーを断っていた彼女が、自分からジブリに製作を依頼したとか。

「ゲド戦記」制作日誌
「ゲド戦記」監督日誌

僕はル・グウィンの小説は大好きだが、SF小説家や評論家としてのル・グウィン程には、ファンタジー作家としての彼女を好きと言うわけではなく、「ゲド戦記」への思い入れもそれほどない。(理由は長くなりそうだから今は書かないけれど)

ただ、ジブリが映画にするというのなら、これはやはりそれなりに事件だなあと思うのだ。もう1度読んでみよう。(というか最初の3巻しか読んでいないはず)きっとひねくれまくった子供時代より、今読む方が面白いはずだ。

影との戦い?ゲド戦記 1

あと、全然関係ないけど、山形浩生訳で有名な「暗闇のスキャナー」が浅倉久志訳で早川から出版されていた。これはとりあえず即買い。
スキャナー・ダークリー

↓こっちも別に絶版になってるわけではない。
暗闇のスキャナー

やっぱりダイエットは12月は無理だな、と悟りつつある火曜日の夜。

週末に公開されるキング・コングのピーター・ジャクソン監督であるが、TV Bros.にも書かれていたのだが激痩せしている。記事には胃を縛るダイエットをやったとか、脂肪吸引をやったとか書かれている。

↓これがロード・オブ・ザ・リングの頃。
PeterJackson01.jpg

↓これが今の写真。メガネも無くなっている。コンタクトにした訳ではなくレーザーで矯正したらしい。もちろんポロシャツに短パンでもない。
PeterJackson02.jpg

金持ちになって太るのでなく、逆にどんどんカッコ良くなるという全世界のオタク野郎の妄想を実現中なのか?というか上の写真を見ると安心する。あそこまでは俺は絶対行かないでしょう。。。ねえ?

とても疲れている月曜日。12月を乗り切るだけの勢いが早くも失われているのか?

豊田道倫 映像集IIを見た。

「グッバイメロディー」のミュージッククリップが素晴らしかった。なんと言うか、大げさに言うなら、あの映像はこの「世界」の要約なのだ、という気がする。一つのカメラがゆっくりと動きながら、彼女や彼を映し、でも少し距離をとっている感じ。そしてこの歌もやっぱり聴くたびに違う発見がある。

■ドイツワールドカップ組合せ決定。
オーストラリア、クロアチア、ブラジル。そうですか。相当厳しい組合せだと思うけど割とみなさんポジティブね。

■天皇杯 東京 0-2 浦和
遠く愛媛での切ないゲーム。原さんのラストゲーム。BSで見た。アマラオの時に丸亀まで行ったことを思い出した。ひたすら放り込み続けるラストの数十分。何も起きる気配はなかったが、別れを惜しむには十分過ぎる時間だった。

■世界クラブ選手権 アルイテハド 1-0 アルアハリ
日曜の夜。ダラダラとテレビ観戦。日テレが無理矢理盛り上げようとしてるのがムカついてたのだが、見てみたら結構面白かった。両チームとも好チームで、やはりこの場にJリーグのチームがいないのは少し残念かもしれないと思った。クラブチームだからこその熟成されたゲーム感覚はやっぱり面白い。明日はカズの試合ですね。

■入替戦第1戦 甲府 2-1 柏
■入替戦第2戦 柏 2-6 甲府
Jスポーツで録画。第1戦の見所はなんと言ってもロスタイムの停電の瞬間。知ってて見たからショックはなかったが、現場にいたら物凄い体験だっただろう。第2戦。途中からは柏レイソルが哀れで見てられない展開。バレーは一人でなんと6得点。カミサマがついてたね。試合後に、涙も鼻水も汗も全部グチャグチャになって、ひっくりかえった泣き声でインタビューに答えるバレーの姿を見たら泣けてきた。まだ23歳だと。良かったなあ。

これで1999年のJ2初年度の10チームのうち、東京、大分、新潟、川崎、大宮、甲府と6チームが来季はJ1で戦うことになった。 うーむ、Jリーグってやっぱりまだ若い。そして7年の歳月はやはり重い。

headz63.gif

先週発売になったこのアルバムをずっと聴いている。夜寝る前に、通勤に、BOSEで、iBookで、iPodで。そして聴くたびに、ころころと印象が変わるのだ。今まで聴こえていなかった音が鳴っているような気がするのだ。朝電車に乗って、駅前のマンションの工事現場でラジオ体操をしている人を眺めながら聴く1曲目の「新宿」。そして布団の中で聴く「東京の恋人」。その時の自分の感情によって、毎回どの曲も違う音になる。未だに再生する度に初めて聴いたような気になったりする。

とっても素晴らしいアルバムレビュー

同時発売のDVDも買ったのだけど、まだちゃんと見ていない。1曲目は宇多田ヒカルの"traveling"のカバーだった。

日曜日に見た映画。ジョニー・トーのブレイキング・ニュース。(渋谷ユーロスペース改めシアターN。確かに新しい映画館になってた。オープン祝いの花が沢山置いてあって落ちつかない。)

映画はとても良かった。

12月4日。リキッドルームでピーズのライブ。数年前にタワレコの屋上で見て以来かも。かなり久しぶり。

・体を鍛えたい!と40のオッサンの暴れっぷりをみて思う。へろへろでもフラフラでも、「手も足もこんなに自由に動くのさ」って感じで行きたい。

・だから「デブジャージ」を笑って聴いていられるのも今のウチだぜ。

・「シニタイヤツハシネ」「きばらしのバット」「何様ランド」の凄みと言ったらなかった。

・「グライダー」て響くギターの音。心に染みる。なんとかやっていけるような気になる。

10年前も10年先も/ 同じ青な空を行くよ/スローモーションが浮かんで行くよ/もうずっとグライダー

12月3日。もしこれが脚本だとしたら、こんなに陳腐な盛り上げ方はないくらいのJリーグ最終節。NHKはなんと五元中継だと。大阪に向かったある男の伝説が継続されるような予感を感じつつ、池袋でビールを飲みながら観戦した。満員の長居だったがセレッソより東京の声の方が響いてた。

口でもなんと言おうと、東京が負けるとこは見たくない訳で、かといって赤いチームに優勝されるという精神的に耐えられないことを経験したいはずもなく複雑な思いのままキックオフ。NHKが画面の右下に「このままだと・・・」ってテロップを得点が動くたびに出していたのが秀逸だった。それが赤いチームになった時点で自動的に「FC東京の勝利 < 浦和に優勝させない」モードになる池袋組。

そしてロスタイム間近。ガンバが勝っていることを確認し、ようやく「もう点とっていいぞ!!」と複雑な思いから解放されて東京支援者となった瞬間。今野がホントにやっちゃった。同点ゴール!イカンこれは面白過ぎる。呆然として倒れ込むセレッソの選手たち。すげえ喜んでいるであろう今野の姿はカメラには映されず、そしてNHK映像は歓喜の等々力へと切り替わっていった・・・・

脚本:西野朗
主演:宮本恒靖
助演:西澤明訓
特別出演:今野泰幸
エキストラ:浦和レッズサポーターの皆様

監督:だれ?

みたいな感じでした。

今オフィシャルサイトを見たら「原博実監督との来季契約について」のニュースが。原さんお疲れさま。ホント色んな意味で楽しませてもらった4年間でした。次は噂のガロという人が新しい監督になるのだろうか?38歳で元サントス監督って・・・もの凄いエリート監督なのでしょうか。まあ来年のことを考える前に、来週の天皇杯。年末の予定はいつもこの勝ち上がりを睨みつつ決めるのだが、今年こそはそうやって考えたことが無駄にならないように・・と思っている。

12月になった。

買いたいものは沢山あり、捨てたいものが沢山あり、整理したいものが沢山ある。何をするにもお金がかかるのが厄介だ。お金はあっという間に消えてしまう。

そして12月は毎年のごとく酒にやられ、ため息ついてるうちに過ぎるのか。

体重は本格的に減らそうと今週から決意した。先達のありがたいお言葉は胸にとめておくが、このまま手をこまねいているわけには行かないのである。死活問題のレベルである。

12月3日から、渋谷ユーロスペースがシアターNとしてオープン。ラインナップはジョニー・トーの映画、ディラン、ホテル・ルワンダといきなり見たいのばっかりだ。