国家認定ビンテージ
中古販売実質容認報道の罠
このビンテージ品に対する特例措置は、PSE法の問題を認識した上での対策というよりも、有名ミュージシャンらによる反対運動封じという側面は否めない。さらに除外するビンテージ品のリストを、行政が作るという。面白いと言うと不謹慎かも知れないが、これが実現すれば、国家認定ビンテージ品というのが誕生することになる。おそらく世界初の試みであろう。
などと小寺氏の記事で危惧されていた事態がホントになった。→PSEマーク不要の「ビンテージ物」、機種一覧を公開
まったく泥縄式というか、腹立たしいことこのうえない。PSE法については色んな議論があり、単純に悪法だよねで片付けていいものではないと思うのだが、坂本龍一をはじめとする権威ある文化人の声にはあっという間に土下座する豹変ぶりには情けないと言うほかない。そしてついに世にも奇妙な「国家認定ビンテージ品」リストが出来たわけである。
このリストが本格的に流通するような事態になれば、「ビンテージ」と「ガラクタ」に明確な線引きがあるという図式が成立する。その図式そのものが「ビンテージ」という価値基準自体を崩壊させてしまうことに気づかないのか?というのが率直な疑問である。
もともと価値があると認められていたり、ある程度のポピュラリティがあるモノはそもそも絶版にはならない。そういった一般的な価値基準から距離をおきながらも、新たな価値基準を探し出して、それを提示してみせるのがビンテージ愛好家や、世の中のひねくれ者たちの仕事である。そうやって生まれた新たな価値基準が、多くの人に伝播していくことで「ビンテージ」の価値基準が成立する。例えばジーパンのビンテージものを想像してみればいい。それを最初に稀少品だと決めるのは誰だ?それはやはりごく少数の変わった人たちなのだ。
つまりビンテージリストを国が提示するということは、「国」がこれからはその変人さんたちの作業をやってあげますよと言っているようなものであり、国が多数者の利益を代表する装置であるとするなら、これが大いなる矛盾でなくてなんだというのか。(というか出来るわけがないのだ。)国が「文化」を保護するというのは、そうゆう意味では全然ないのだよ・・・という情けない気分になってしまった。
おそらくはクソ真面目で博識な人たちが、とても頑張ってリストを作ったのだろう。でもね、例えばAKAIのサンプラーで、S900とかMPCは当然入っているのだけど、僕が持っているS01という最下位機種は入っていない。まあ当然だとも思うが、そんな厳密なリストを今後もどうやって維持していくつもりかね?全部坂本教授にお伺いたてるかね?DJプレミアにもお伺いした方がいいよね?そんなくだらないビンテージ認定制度を維持する為のコストって無駄だよね・・・ということです。まったく呆れたニュースだ。以上。
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