グッドナイト&グッドラック
これも先週の土曜日にハシゴして見た映画。グッドナイト&グッドラック。
「赤狩り」の時代に信念を貫くニュースキャスターたちの物語を、モノクロの映像、細部までこだわった時代考証、ナイスな音楽で描く。シンプルで無駄が無く、スタイリッシュに切り取られた90分間。ただの史実の映画化ではなく、世界が互いに恐怖を煽るような、まさに今の時代に向けて作られた映画。ジョージ・クルーニーはこれから先もどんどんいい映画を作るような気がする。
そして、これを単純にジャーナリストの勇気と勝利の物語だと思ってはいけない。おそらくこれは、テレビや新聞がマスに対して何かメッセージを伝えることの、巨大な徒労感についての物語でもあるのだ。
人々は、水が高いところから低いところへ流れるようにラクな方へ常に流され、いつも「みんながそうだと思うもの」にビクビク怯えながら生きている。たまにそういった世界への反逆が喝采を浴びることはあっても、いつかそれも巨大な同化の波に飲まれていく。エド・マローは最後に勝ったのだろうか?煙草のけむりの中の、クールな表情からは何も読み取れない。僕には、彼が全てを賭けて守ろうとした「大衆」に対して最後には幻滅し、どうせみんなが見たいのは娯楽の為だけのテレビなんだろ・・・とため息をついている姿が見えるような気がする。
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