カポーティ

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フィリップ・シーモア・ホフマンのカポーティ

僕は基本的に伝記映画が苦手で、それも既に歴史上の人物であればいいのだが、死んでからさして時間のたっていない人物が映画の中でこれみよがしに演技するのはなんだか胡散臭くて嫌だなあと思っているのだが、この映画は数少ない例外と言える。彼のオカマ声の演技が、本当のカポーティに似てるかどうかなんてどうでもいい(似ているらしいが)。似ているかどうかでなく、そこにいる人物が確かに息をしているような気になれるかどうかが重要なことなのである。フィリップ・シーモア・ホフマンの演技は圧倒的にその人物がフィルムの中で生きているという感覚をもたらしており、我々は、傲慢にも他者の運命を完璧に記述するという野望に取り憑かれた一人の作家の高揚感と墜落を目にすることになる。「小説」というジャンルは、この方向が一つの到達点なのかもしれない。

「冷血」はおそらく本棚の奥に眠っているのだが、お恥ずかしいことに未読のままである。新訳が出ていたので文庫で買った。これから読む予定。
冷血

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このページは、biwacovicが2006年10月 9日 23:44に書いたブログ記事です。

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