ひとりっ子
<行動原理>
この小説で出てくる「インプラント」はドラえもんで言うと、ホンヤクコンニャクみないなアイデア。まずは性愛関連が売れた・・というのは実に身もふたもない設定だが、おそらくは実際に発明されたらそうなるだろう。
<真心>
結婚生活について。夫婦について。イーガンの小説に出てくる夫婦はいつも色んな問題を抱えているのだが、その原型とも言える作品かもしれない。
<ルミナス>
超絶アイデア一発と、中国を舞台にしたアクション映画的文法のミックス。
<決断者>
「そこにはほかのなにもない。パターンと、それをつなく接点があるだけだ。”選択”はいたるところで起こっていた」というセンテンスには、イーガンのセンチメンタリズムの本質がある。「ありとあらゆる関係性の中で、ありとあらゆる発想どうしのつながりの中で。この構造全体が、この機械全体が、”決定している”のだ」というビジョンがイーガンの文学そのものであるということがよくわかる。これはもう永遠に繰り返される主題なのだろう。
<ふたりの距離>
これも夫婦もの。我々に必要なのは、「他者」との共感なのか?「他者」そのものなのか?
<オラクル>
珍しく過去が舞台の作品。アラン・チューリングとC.S.ルイスがモデルの人物が出てくる。サイエンスと「物語」の対決は、両者がともにオラクルとなることを目指しながら、今も続いているような気がする。というか、対決に見えて実は補完的な関係なのかも。
<ひとりっ子>
これまた夫婦もの。子供への愛について。イーガンの嫁さんはこんな狂気に満ちた優しい小説を書く旦那をいったいどう思っているのだろう?マクスウェルの方程式をプリントしたTシャツを着ている青年が歳をとる物語。
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