バルバラ異界
全4巻。先週読了。日本SF大賞受賞の漫画。漫画が受賞したのは大友克洋『童夢』以来2作目だそうだ。(AKIRAだと思っていたのだが勘違いだった。)僕はSF読みを公言しているものの、こういった賞関係に触発されて読むということは余りなく、そもそも押井守の「イノセンス」とかが受賞しているのはいかがなものか?という気がしているので、あまりこの賞には注目していなかったのだが、久々に読んだ萩尾望都は結構面白かったのである。
そういえば最近見た「パプリカ」も主人公が夢に侵入する話だったが、あの映画の陳腐過ぎる概念と違って、この作品での「夢」は徹底的に現実に立脚している。しかもカニバリズム、火星、宗教、バイオテクノロジー、親子・・・とグチャグチャに色んな要素が取り込まれているから、夢はあらゆる角度から検証され、現実的解釈を試みられる。こういうのをSFと呼ぶべきであって、1つのガジェットで意識が混濁するだけで「夢と現実が交錯する」とか安易にいうのは慎むべきだろう。簡単に夢が現実を犯すなんて、それこそ夢を見過ぎな発想である。この現実は割と強固だ。
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