エレクション
土曜日。テアトル新宿でエレクション。
ジョニー・トー監督作品。今までに見た「PTU」、「ブレイキング・ニュース」が抜群に面白かったので、期待に満ちて見に行ったんだけど、お客さんの入りはイマイチで、しかもたったの2週間で上映が終わってしまうみたいで、それはかなり残念である。
映画の方は、期待に違わず良かった。全編に溢れる緊張感。2年に一度、幹部による選挙で会長を決める”和連勝会”なる組織の物語。原題は「黒社会」。本来は1本の作品だが、長くなり過ぎたので分割されたという「エレクション2」があるそうだ。これはまだ日本での公開が未定のようなんだけど、なんとしても劇場公開してもらいたい。
僕は映画を見た時に、スタイシッリュであるとか、クールであると言った褒め方は余りしないのだが、この映画はそういった褒め方がしっくりくるような気がする。キザであるとかオシャレな訳ではなく、必要最低限の台詞と、無表情と、夜と、夜の中の光と、映像全体が発しているストイックなムードにやられる。暴力は最低限しか描かれず、銃声に至ってはほとんどゼロなのではないだろうか?なのに、いつ何が起こるか分からない緊張感(暴力の予感)が心地よい。
PTUやブレイキングニュースと共通するのは、映画の中で描かれる時間が短いことだ。PTUは一晩の物語。ブレイキングニュースも数時間程度。この映画はそれよりも長いが、会長選挙から抗争/終結までの短期間が圧倒的な密度で描かれる。登場人物はみな多くを語らないが、彼らが迷ったり考え込んだりする様子はほとんど描かれない。それよりも、彼らが思考の結果選択した結果だけが描かれる。艶かしい夜の追跡劇や、倉庫の中のシーンが良かった。
<追記>
「ゴッドファーザー」が家族(血族)を中心とした組織の物語であるのに対して、この映画での組織は家族的結束力というよりも、利害が一致したものが強く団結するという経済合理性を優先した会社的な組織の一面が強調されている。「組織」は我々を庇護する存在でありながら、同時に非情なふるまいをするものである・・・ということを、黒社会の頂点に登り詰めたものは、否応無しに知ることになるのだ。多くの立身出世競争に疲れた現代人を癒すかどうかはともかく、クールな演出でありつつ、けっこう卑近な感情に近寄ってくるあたりが素晴らしいと思った映画であった。
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コメント&TB失礼します。
TBも承認制でしょうか?
もしかしたら反映されてないかもしれません。
その時は言動不一致ご容赦ください。
先週末に僕も本作を見てきました。
2週間で終わってしまうんですか。
たしかにガラガラでしたが続編も気になるので残念です。
日本で公開されるでしょうか。
話題作の多い時期でタイミングが悪かったですかね。
ども。2週間ってのはすみません、ウソ情報でした。14:10からの1日1回上映で、2/3以降もやってるそうです。まあタイミングも悪かったのかもしれませんね。。