スローターハウス5
ヴォネガットの訃報を知って、読み返している。
生きることに不熱心なビリーであるが、彼のオフィスの壁には、彼の生活信条ともいうべき祈りの言葉が額にいれてかかげられていた。それを見て、生きる勇気を与えられたとビリーにいう患者も多かった。それは、こんな文章であるー神よ願わくばわたしに
変えることのできない物事を
受けいれる落ち着きと
変えることのできる物事を
変える勇気と
その違いを常に見分ける知恵とを
さずけたまえビリー・ピルグリムが変えることのできないもののなかには、過去と、現在と、そして未来がある。
なるほど、カート・ヴォネガット・ジュニアが変えることの出来ないものの一つが先週起こったというだけなのかもしれない。そういうものだ。僕は僕で、それがヴォネガット的諦観の中であるかどうかはともかくとして、この世の中を生きていこうと思う。それこそが「変えることのできない物事」であるのかもしれないし。
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