book: 2004年12月アーカイブ

Mendozaさんに、随分前に借してもらった本を読了。いやー貴重な本をどうもありがとうございました。

メキシコオリンピックでのメダル獲得に至るまでも勿論面白いんだけど、一番面白いのは最終章。これからの日本サッカーの目標があげられているんだけど、これがまさにJリーグの構想のままであることに驚く。

・プロ化は急ぐべきではない。そしてヨーロッパのようなクラブ制度を参考にするべき。
・金儲けと宣伝の為にプロにしたいというチームがあっても断るべきだ。
・ブロサッカーであげた収益は他のスポーツに還元すべきだ。
・そして総合スポーツクラブを全国に普及させたい。
・プロ野球のあり方はそういった視点を欠いている。残念だ。

昭和44年に第1刷のこの本。その理想が100%そのままというわけでもないが、おおむねその形を変えずに日本のサッカーは大きくなってきたのだな、と思う。「加茂でワールドカップに行けなきゃ、私が辞任しますよ」と開き直ってたオッサンというイメージでしかなかった長沼会長の、サッカーへの情熱溢れる若き日々。なかなかに良い読書体験だった。
DSC00509.jpg

狩撫麻礼&いましろたかしの「ハード・コア 平成地獄ブラザーズ」上・下を一気読み。
ああ、破綻してる・・・けどなんだかこの世界を照らす光のように思える、出口なしの光景から急速にずんずん上昇する感じ。

ハード・コア 平成地獄ブラザーズ (下)

Amazonでは在庫切れか。
↓こっちは買えるみたい。なぜか年末年始には読みたくなる。本棚の奥から引っ張りだそうかな。


初期のいましろたかし?ハーツ&マインズ+ザ★ライトスタッフ+その他
いましろ たかし
小学館 (2002/07)
売り上げランキング: 41,189
通常4?6週間以内に発送
おすすめ度の平均: 4.67
5 つげ越え!!!
5 ジャスティスに生きる
4 いましろたかしの才能

トコトコ節
トコトコ節
posted with amazlet at 04.12.26
いましろ たかし
イースト・プレス (1995/02)
売り上げランキング: 81,514
通常3?4日以内に発送
おすすめ度の平均: 5
5 いましろ完璧主義

万物理論

読了。この人は短編の方がいい、と思うのは事実だけど、このメチャクチャな長編も(破綻しているという意味ではない)やっぱり面白いことには変わりない。むしろ理路整然とした論理の飛躍とその壊れっぷりにはメロメロになる。自由に思考の冒険が出来るのは、揺るぎない観測の場所を持っているからだろう。テクノロジーと人間の感情(それが単純な神経化学的現象に過ぎないことは十分認めた上で)が、いつも僕らを支配することを、幸でも不幸でもなくただ見つめること。そして、その事実に翻弄される自分たちのことを、冷笑的な態度でとらえる必要はないのだ、ということ。

セックスから自由になった男性でも女性でもない「汎性」。
政治から自由になった太平洋に浮かぶ無政府主義者たちの暮らす人工礁「ステートレス」。
そしてこの小説の原題は"DISTRESS"。そのナイーブさゆえに、僕はこの作家が好きなのだろう。