book: 2005年2月アーカイブ

国書刊行会の「未来の文学」第3回配本、「アジアの岸辺」読了。技巧的で、幻想的なムードに酔う表題作から、ブラックユーモア溢れる掌編まで、実に多彩。「犯ルの惑星」は原題「Planet Of The Rapes」。アホらしさ満点の駄洒落小説とみせかけた高度なジェンダー論的小説だし、「本を読んだ男」や「国旗掲揚」は、皮肉がたっぷりきいたいわゆる古典的な風刺小説として解釈出来るだろう。SF小説家というのは、根本的に性悪でないといけないのだ、と確信する短編集。

しかし「第一回パフォーマンス芸術祭、於スローターロック戦場跡」の中の訳注部分は非常に気になる。

♪糞ったれに出会ったときは/しっかり尻をふいていこう/イヤミを恐れてはいけない。(この歌は、ミュージカル「回転木馬」に出てくる「ユール・ネヴァー・ウォーク・アローン」をもじったもの。リヴァプールおよびFC東京のサポーター・ソングとしても有名)

・・・リヴァプールと普通に並べてくれちゃってます。恐るべし国書刊行会。

アジアの岸辺
アジアの岸辺
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国書刊行会 (2004/12)
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