book: 2007年4月アーカイブ

家—家の話をしよう無印良品が家づくりにホンキになっているのはどうやら間違いないらしく、こんな変なもんまで出版するものだから、思わず買ってしまった。「箱の家」を無印良品的「木の家」として提示するのとは違い、この本は徹底的に中古マンションをリノベーションの1点押し!という感じ。なんかもう無理矢理な感じもするんだけど、勢いだけで本になってしまっている。しかも意味もなく、

18人に聞きました「私の住宅論」 柘植伊佐夫/平松洋子/茂木健一郎/納谷学・納谷新/津村耕佑/内田樹/アトリエ・グリズー/石上純也/穂村弘/岸和郎/都築響一/林望/こぐれひでこ/五十嵐太郎/菊地成孔/千宗屋/山形浩生/ジャスパー・モリソン

脈絡なく今っぽい感じ?
1800円は高い本だと思うけど、無印良品がホンキで30代に家を買わせようと企んでいることだけはよーくわかった。

スローターハウス5

ヴォネガットの訃報を知って、読み返している。

生きることに不熱心なビリーであるが、彼のオフィスの壁には、彼の生活信条ともいうべき祈りの言葉が額にいれてかかげられていた。それを見て、生きる勇気を与えられたとビリーにいう患者も多かった。それは、こんな文章であるー

神よ願わくばわたしに
変えることのできない物事を
受けいれる落ち着きと
変えることのできる物事を
変える勇気と
その違いを常に見分ける知恵とを
さずけたまえ

ビリー・ピルグリムが変えることのできないもののなかには、過去と、現在と、そして未来がある。

なるほど、カート・ヴォネガット・ジュニアが変えることの出来ないものの一つが先週起こったというだけなのかもしれない。そういうものだ。僕は僕で、それがヴォネガット的諦観の中であるかどうかはともかくとして、この世の中を生きていこうと思う。それこそが「変えることのできない物事」であるのかもしれないし。

貧困の終焉—2025年までに世界を変えるジェフリー・サックス「貧困の終焉」読了。U2のボノが序文を書いている。僕はU2は好きじゃないのだけど、いい本でした。理想主義と楽観論が、たくさんの数値やグラフで説明される。それはちょっとした魔法のようで、その意味ではそこらの宗教家や政治家よりも、センスのある経済学者の方が人を救えるのかもしれないと思ってしまうほどでした。いや、事実そうなのかもしれないし、恐怖や不安が人を突き動かすのではなく、知性と科学が動かすのだということを、あくまでも信じたい人にお勧めします。(追記:いや、恐怖や不安によって人が動かされてしまうことをむしろ積極的に認めてもいいのかもしれない。たとえそうであってもやることは変わらないのだ。つまり貧困に手を差し延べることの方が、そうしないことによってつくコスト(社会の不安定さから引き起こされるコスト)よりもずっと割安ですよ・・とまで書いてあるのだから。)