cinema: 2005年9月アーカイブ
六本木ヒルズで「銀河ヒッチハイク・ガイド」
銀河バイパス建築のため、いきなり爆破される地球。パジャマ姿で脱出し銀河をヒッチハイクする主人公。銀河で1番いい加減な銀河大統領。鬱病のロボット。英国的SFとはやはりこのようなナンセンスとシニカルな笑いを好むのか。SFの本質は適当であることだと見抜かれてしまっている。
人生、宇宙、そして万物に対する究極の答えはwikipedia:人生、宇宙、すべての答えに書かれている。
wikipediaによると、gooleの電卓機能で、answer to life, the universe and everythingを計算してみると、ちゃんと答えはディープ・ソートと同じになるのだそうだ。さすがはgoogle。完璧だ。
明日で終わってしまうので、吉祥寺バウスシアターでエミール・クストリッツァの「ライフ・イズ・ミラクル」を見る。
とにかく動物がそこらじゅうをウロウロしていて、そして音楽もあらゆるところで鳴っている。ボスニアの大地は美しく広大だが、主人公の住む家はまるで舞台のように人生のゴタゴタがひっきりなしに訪れる。 映画館で2時間半が過ぎた後、頭の中にはボヘーっとしたブラスバンドの音色と、心地よい疲労感が残る。人生にたぶん奇跡は起こらない。ただし人生そのものが奇跡であるという可能性は残されているのだよ、線路の上で動かないロバが語りかけてきたような気がする。すばらしい。
妖怪大戦争を見た。(今週で終わっちゃう劇場も多数なのでお早めに)
素晴らしい。
鳥刺し女アギの舌や川姫の太ももでやられ、清志郎や板尾さんに笑い、妖怪が全国から集まってきて祭りだあ!!のシーンで泣いた。
(エキストラでなんとPunkchillの3人も出演してます!)
僕は三池崇史映画の、かなりコアな方のファンだと思うし、見た作品も数十本になる。そんなディープ三池ファンからしても、大満足の作品だったのが喜ばしい。今までのメジャー系狙いの作品はやっぱりどこか違和感があったのだけど、これなら大丈夫でしょう。三池映画と縁のない人(これまでもこれからも)が見ても、ちゃんと楽しめると思う。そしても勿論、コアなファンからしても髄所に映画としての楽しみが詰まっている作品だった。
以下はネタバレとどうでもいい感想です。
三池映画の、陳腐を承知で言えば「クール」な感覚。暴力もエロスも三池映画の重要な柱だけど、それよりも「クール」だ。
それは「極道黒社会」の雨の情景であり、「フルメタル極道」のアホ過ぎる世界観であり、「DEAD OR ALIVE 犯罪者」の突き抜けた苛立ちとパワーである。スクリーンに映る対象は、いつもどこか僕らと距離があり、決して感情移入を許されない。ただ、そんな映画が唯一スキを見せる瞬間がある。それは少年期へのセンチメンタルな思いが現れる「DEAD OR ALIVE 2 逃亡者」とか「岸和田少年愚連隊 血煙純情編」のなかにある。
天才子役たる神木隆之介が演じる「タダシ」は、そういったクールさと、少年期への憧憬が入り交じった存在として見事に機能している。妖怪/魔人加藤/大人が演じるドタバタにツッコミを入れつつ、「スネコスリ」との出会いと別れへと向かう様は極道映画のようでもあり、青春映画のようであるのだ。(スネコスリとの対決は、舎弟を殺さざるを得ない極道の悲しさそのものだと思った)
そして何より素晴らしいのは、子供を絶対にバカにせず、手抜きなしで挑んでいるところだろう。僕がウケてるのと同じくらい、隣で子供が反応してるのが楽しかった。冒険映画としてだけでなく、ろくろっ首の三輪明日美にペロペロなめられたり、鳥刺し女アギがムチでビシッとやるところとか、川姫のぬらぬらとした太ももの輝きとか、トラウマになって欲しいと願っているかのようなこれ見よがしのイヤラシいシーンが満載だった。「妖怪」的な怪しさと、見知らぬ世界としてのエロスはとても近い感情なのだと気づかされた。(神木くんの着替えのシーンはやりすぎだあ、と爆笑したけど)
という訳でいささか誉め過ぎた感もあるが、結局のところ頭に残るのは「あっあー、あーずきズキズキ」と清志郎が歌う小豆の歌だったりする。「あずきって読めねーよ。こまめだろ。/あずきの基本はラブ&ピース」というアホ過ぎる作詞は当然三池崇史監督だろう(予想)。



