cinema: 2007年5月アーカイブ

飛行機の中で見た映画メモ。

ブラッド・ダイアモンド 
ディカプリオがヨゴレ役でけっこういい感じだったのだが、途中で「なぜヨゴレなのか?」という説明が(しかもセリフで)あって興醒め。あとこれは「ホテル・ルワンダ」とか「ラストキング・オブ・スコットランド」を見たときも思ったのだけど、これからどんどん、いい意味でも悪い意味でも「アフリカ」はハリウッド映画の貴重なモチーフになるでしょうね。刺激的で暴力的で風刺的で社会的に意義がある(?)ことが約束されるから。映画を見るのはみんなアフリカ以外の人。その構造自体が極めて批評的だと思うけど、見る人は後ろめたさを禁じ得ないだろう。

パリ、ジュテーム
5分程度の短編×18からなる映画。1映画が1シーン。腹を刺されて瀕死の重傷の男と、それを介抱する女の子のストーリーが素晴らしくて、隣で嫁が号泣でした。でも短過ぎる映画が連続すると、逆に集中力が持たないことがよくわかった。

ビデオドロームケーブルテレビで見た。クローネンバーグの1982年作品。ザ・フライ、裸のランチ、クラッシュ、イグジステンズ等で延々と続く妄想でグチャグチャ、物語ドロドロの世界はここから始まっていたのか。素晴らしい。

「禍々しい」映画とはまさにこういう感じだ。そしてあまりに官能的なフィジカルとテクノロジーの交わり具合。確かに狂ってるけど、暗い部屋で独りでテレビを見る/独りで映画館で映画を見る/夜中にゲームを独りでする/独りでパソコンのキーを叩き続ける・・・という僕らの「独り」が常にテクノロジーで補完されていく日常をありのままに描くなら、こんな映画になるのかもしれない。ビデオが僕らを狂わせるのではない。僕らはいつもビデオに狂わせて欲しいと懇願しているのだ。そして、正気の壁が思ったよりも強固だということに気付いた僕らがとるべき道は余り多くない。主人公のようになるか、それともこの映画を見続けるか、だ。

The Last King of Scotland金曜日。シアターNでラストキング・オブ・スコットランド

70年代ウガンダの独裁者アミンをフォレスト・ウィテカーが演じて、アカデミー賞では主演男優賞を受賞した映画だ。フォレスト・ウィテカーは「クライング・ゲーム」を見た時にどえらい「善人面」の俳優だなあと思っていたのだが、どんどん色んな役をやるようになって、「バトルフィールド・アース」ではトラボルタとともにヨゴレの宇宙人役までやっちゃって、行くところまで行った感があったのだが、この映画では更に限界を超えた演技を見せている。アミンという独裁者がどのような人物だったのかを、その魅力、悪魔性が実によく伝わってくる。(そしてやっぱり、アカデミー賞をとっても、軍服を着ていても、笑福亭鶴瓶に似ている。)

ちなみにウガンダはアミン大統領に似ていたからウガンダと名付けられ、Theピーズのドラマーだったウガンダはそのウガンダに似ていたからそのままウガンダと呼ばれていた訳で、なんともややこしい話ではある。まあ日本の音楽界にまでアミンは影響を及ぼしているわけだ。

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キム・ギドクの処女作。。先週の日曜日にユーロスペースで見た。これで僕はキム・ギドクの全作品を見たことになる。そんな監督は他にいない。えらいこっちゃ。