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終わりに

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翌朝、早めに家路につく。東京はとても暑く、家に帰ってレジャーシートを干したらあっという間に乾いた。

毎年、レポートの最後に総括めいたことを書くんだけど、今年は特に書くことがない。もうこれだけ何度も行って恒例化してしまうと、正直驚きや発見が少なくなってるというのもある。初めて行ったときに、なんて巨大なステージなんだ!と思ったグリーンステージも、今や「どのあたりで見てる?」と友達と電話でやりとりして待ち合わせられるくらいに把握してしまった。

フジロック。
フェスの幻想は幻想で、現実は現実だ。両方ある。子供だましのモンキービジネスでも仕方ないと思う。ロック自体がまやかしだから。だけど、僕らはその「子供だまし」に騙されることによって、真実に近づき、そして幸せにならなければならない。僕はどうだろうか?何かに近づいているか?ただの習慣の中に埋没し、堕していないか?

初日のピクシーズ。終演後に拍手を受けながら、ひどく不機嫌そうな顔をして、ドリンクを飲みながら客席をゆっくりと見回していたブラック・フランシス。そして最後に一言、日本語で「マタネ」と言って去って行った。

そうだね、「マタネ」だね。また会おう。

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ラストはベルセバ。

もう実際のところ疲れきっていたんだけど、非常に良かった。
無理をしない、出来る演奏を丁寧にやる、決して爆音でごまかしたりしない(むしろ音は異様に小さい方)、というバンド。最初のアルバムしか持ってないんだけどね。歌はとにかくいいメロディーをセンチメンタルに、という感じ。グラスゴーの青年団なんだよな結局。

なんだかとても優しい気分になる。夜の風はすこし肌寒くて、今年のフジロックもやっぱり終わりは寂しいなあ、と思う。夜空を見上げて、そこにはもうベルセバの音楽は流れておらず、僕はただの夏の一日の中に放り出されてしまう。何万人もの人間が踏みしめた地面は、またしばらくの間誰も通らなくなるのだろう。

グリーンステージのクロージングバンド、渋さ知らズオーケストラが爆音を鳴らし、まだ祭りを終わらせなくない元気な連中が歓声をあげるなかで、荷物をまとめて宿へと向かった。

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モリッシーキャンセル。
で直前まで代役はアナウンスされず。

そして発表されたのがこのバンド。要するにスミスのコピー。もの凄い勢いでグリーンステージから人が逃げていく。そこを逆行する僕ら。俺がひねくれもの過ぎるのかもしれないけど、おめえらエラそうになんだモリッシーのモノマネかよってバカに出来るほどモリッシーとかスミス知ってんのかよ。つまんねえ有名性とかプレミア感求めてフジロックにやってきて音楽選民気取ってんじゃねえよ、どうせベスト盤とか買って勉強してきたんだろ。どうせスミス聴いて泣いたこともないくせに、という訳の分からない昂り感に支配される。世界中が敵だと思った。はは、まさにスミス的。

とりあえず、そのなりきりっぷりに笑う。でスミスばっかりやるのかと思ったらモリッシーのソロ作の曲も結構やってて、そこは中途半端な選曲だと思った。全部スミスでいいじゃん。

彼らはとても誠実に、一生懸命演奏していて、彼らをなじる声もあがってはいたけれど、俺は感謝の気持ちで一杯だった。ありがとう、スミスの曲を僕らの前で演奏してくれて、モリッシーみたいに歌ってくれてありがとう、という気分だった。あんなに何度も客に向かってサンキューってモリッシーなら言うだろうか?彼らは精一杯に笑いものを演じようとしてたのかもしれない。最大のギャグを主催者は狙ってたのかもしれない。だけど、僕に届いたのは、スミスみたいになりたくて仕方なかった僕らの成れの果てと、そんな惨めさこそだけが辿り着く美しい歌の精神だけだった。ステージに向かって、心から拍手した。

最後の曲は、予想通り「There Is A Light That Never Goes Out」だった。

And if a double-decker bus
Crashes into us
To die by your side
Is such a heavenly way to die
And if a ten-ton truck
Kills the both of us
To die by your side
Well, the pleasure - the privilege is mine

moe.

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ん?こっからの数時間の記憶があまりない。疲れて寝てたか、飲んだり食ったりしてたんかな?

ヘブンのトリのバンドがいいらしいよ、という電話を貰い、じゃあ行きましょう、と移動。グリーンステージではホワイトストライプスがクソみたいな音を出していた。あんまり下品な言い方をしたくはないが、まさに適当にでっち上げられた、ニセモノ中のニセモノ。雰囲気だけのロック商品。そういったものを全否定はしないけど、なんでこのクソバンドが売れてんのかと思うと、悲しくなるんだよね。

ヘブンではmoe.の演奏が始まっていた。ステージ後方にある山にまでミラーボールの光が揺れて映り、Phishのようなねっとりした演奏が最高に気持ちよく続く。おおお、これは来て良かった。勉強不足?だったかも。いい演奏過ぎて、全然曲を知らないにも関わらず、涙しそうになった。こういう実力のあるバンドに出会えるのがとにかく嬉しい。照明のおじさんがノリノリ過ぎてライトを振回し過ぎてフラフラになってて笑った。

第一部が終了。このまま23時頃までやるらしい。
KELLER WILLIAMSが出て来て、一人ジャムセッション開始。セルフサンプリング&ループでプラモデルを作りあげるように、客の目の前で曲を組み立てて行く。楽し過ぎる。

で結局グリーンに戻る。モリッシーキャンセルの代役が気になってたというのもあるし。(これって携帯でチェックすれば良かったんだよね)アヴァロンで飯食って移動。

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ヘブンでやってたハナレグミ。俺は途中で寝てしまった。

オレンジコートへ移動。平成トリオで元気なおっさんたちのブルースを聴く。ここのフリーダムビレッジの2階にあがり、数年ぶりに会う大学時代の友人に再会。いやー、去年はすれ違いで会えなかったんだよね。すっかり出来上がってる彼と、さわやかな風に吹かれながら近況や四方山話をしばし。彼と一緒に来てるスタッフにこぐまレコード読者がいると聞き、嬉しかった。そして、なんか俺もヘブンとかオレンジコートを中心に、もしくは夜中のイベントをフジのメインに据えるようになるかもなあと漠然と思った。じゃあまた、と手を振ってわかれた。

JAMIE CULLUM

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オアシスで朝ご飯。この後は樽酒なんかも飲んじゃったりして。

グリーンでJAMIE CULLUM。

ピアノをこうやって弾けるのって本当に羨ましいな、こうやって思いっきり歌うのって楽しいだろうな、いい曲だな、こいつ性格良さそうだな、サービス精神あるなあ、って感じで見てました。客にもそういう雰囲気が伝わって、いい天気とも相まって、良さげなムード満開。おし、足が痛いけど移動するか。

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三日目スタート。

この日の天気は晴れ。ひたすら晴れ。昨日までの苦行はなんだったんだど思うくらい。

THE SOUNDTRACK OF OUR LIVESってバンド名はカッコ良い。好感度の高い一生懸命なパフォーマンス。ボーカルの人は長髪にしたマイケル・ムーアみたいだった。

足が痛む。周期的にとんでもなく右足の親指が痛くて、歩くのが苦痛だった。この日は結局一日中この指に悩まされた。

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あとはもうひたすらケミカル祭り。

俺は後ろの方で、ただただ踊りに興じる人たちを眺めつつ酒を飲むつもりだったが、途中で立ち上がって不気味に体を揺らし始めてしまった。おかげで酒が回って回って仕方なかった。これだけの人数を、たった二人でああやってビートとビデオで踊らせるのはどんな気分なんだろう。

夜のグリーンステージとケミカルブラザーズ。まるで白い御飯に塩鮭のような相性の良さである。

その後、宿にはまっすぐ帰らずに、ゲートの外で24時間営業しているバーで少し飲んだ。ソファーが嬉しい。

宿まで歩く途中、歯ブラシを買い忘れたことに気付き、慌てて坂を下りコンビニへ。コンビニから戻る途中、猛烈な腹痛に襲われ息も絶え絶えに宿にたどり着いた。二日目終了。

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レッドマーキーでシャーラタンズをちょろっと見た。懐かしい感じ、というかいまだにあの「マンチェスター」の時代からのバンドで新作を出し続けてるのってこのバンドくらいだよね。ちょっと古い曲が聴けて嬉しかったが、踊り続ける体力はないのだった。疲れて途中で屋台に向かった。

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という訳で、二日目で実際のところ夢中になって見たのはこれだったんじゃないのか?というのが清志郎。アルバム「KING」が素晴らしかったので、一体どうゆうステージになるのか?と期待していたところ・・・

この日は完全に王道のR&Bショウを演じて見せた。いきなり「雨上がりの夜空に」「トランジスタラジオ」「ドカドカうるさいR&Rバンド」「ラプソディー」だもん。おお、完全に全盛期RCサクセション!。もちろんお約束「暑いぜベイビー」ってね。そして新作からの曲もまったく違和感なく感動的で、梅津さんはクルクル回りながらサックスを吹き捲くり、バンマス三宅はきっちりとキングをサポートし、途中ではなんとチャーがゲスト参加して”日本の有名なロックンロール”「上を向いて歩こう」までやってくれたのだった。

スローバラード、気持ちE。 そしてラストは、新作の1曲目、"Baby 何もかも"。文句なし。最高。本当にうれしかったよ、俺は。

「コドモだましのモンキービジネス」と歌われる「ドカドカうるさいR&Rバンド」。そう、コドモだましを清志郎は見事にこの日、やり遂げた。僕はすっかり大人になっているのに、まるで10代の頃にRCサクセションを初めて聴いた時と同じように、カッコいい!と心から思った。モンキービジネスでもモンキービジネスじゃなくても、どうでもいいじゃないか。とにかくみんなが騙されたんだ。

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