ミもフタもなくなれ(if you want it)
12月8日。映画「PEACE BED アメリカVSジョン・レノン」も公開される。69年、ニューヨークのタイムズスクエアに掲げられた「War is over(if you want it)」というメッセージは、(if you want it)というところがいい。君が望めば、戦争は終わる。では同様に、君が望めば、戦争は始められるか?すこし前にやたら話題になった、『論座』07年1月号掲載の「丸山眞男」をひっぱたきたい 31歳フリーター。希望は、戦争。をふと思い出した。雑誌『SIGHT』の書評/年間ベストのページで、高橋源一郎がこの「ひっぱたきたい世代」の話を斎藤美奈子としてて、ちょっとだけおもしろかったね。
去年おととしぐらいから一番目立ってるのが、70年から75年ぐらいに生まれた人で「おっこれはいいな!」って思うとその年齢なんだよね。特徴があって、みんなちょっと貧乏臭い(笑)
副題が「31歳フリーター。希望は、戦争」でしょ?僕がデビューしたとき、まさに「31歳フリーター」だったんですよ。12年間の肉体労働を経てね。で、これゼミの学生に読ませたら女の子の9割が嫌悪感を露にしてた!うち帰ってネットやって酒飲んで寝るの繰り返しっていうところで「努力してない!」ってね。(中略)でもね、かつての「31歳フリーター」としては、「そういう労働をやってると努力なんかしたくなくなるんだよ」って言いたくなる。言ってもしょうがないんだけど(SIGHT:08冬号/高橋源一郎)
状況は変わらないからいっそ戦争を、というミもフタもない宣言に方々から(森達也から鶴見俊介まで)突っ込みがあったようだが、本人は見事に全否定!ミもフタもない物言いは賛同こそ得られないが、ミもフタもないがゆえ誰にも説得されない。空気を読んでいないように見せかけて、周到に相手の文脈に取り込まれることを回避しているのだが、ヤヤこしい状況下にいる時のジョン・レノンにも、そういう傾向が多分にあった。ヨーコとビートルズが一緒に居合わせる状況を作るなんて、ミもフタもないことをしたのは誰だ!
ここまで何も考えずにつらつらと文章を打っているが、その果てにぼんやりと思いついたのはジョン・レノンのことでも世代論の話でもなく、ミもフタもない性格の人間が我慢して、ミもフタもある道を辿っても駄目なのではないか?ということであります。if I want it。いつも以上にとりとめのない文章に長々とおつき合いいただき、ありがとうございました。